マナー&セーフティー

ケータイ・インターネットの歩き方5 「情報発信の仕方編」

2.「何を」「どうやって」情報発信するか

1 では、情報を届ける相手が「誰」なのかという視点から、相手の状況や気持ち、ネットの向こう側にいる読み手への用心など、情報発信の際に気をつけたい点をお話ししました。次は、「何を」「どうやって」発信するかについて学びます。
やってはいけない情報発信の例文をもとに一緒に考えてみましょう。

(1)自分のことをプロフで

自分自身のこと(自己紹介)を情報発信する場合、よく「プロフ(=プロフィールサイト)」が利用されます。
「プロフ」も、ブログやコミュニティサイトの「プロフィール」欄も、個人を特定できる情報を書かないのが原則です。
次の例には本名やメールアドレス、住所や電話番号といった直接的な個人情報は書かれていませんが、あまりいい発信内容とはいえません。何がどうダメなのでしょう?

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ニックネーム:あいこりん
性別:女性
アイドル大好きな○○中学2年 (´,,・ω・,,`)???
ファミレス △△店や ファストフード ×××駅前店に出没
同じクラスのSAKI、B組のAYAKA、らぶ☆
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誰もが気づくのは顔写真です。それ以外にも、本名(名前)が予測できるニックネーム、学校名、よく行く場所、クラスメイトの名前などが並んでいます。これらの情報があれば、学校やお店の近くで待ち伏せし、顔を確認して「あいこちゃん?B組のあやかちゃんがケガをして動けないんだけど、ちょっと来てくれる?」という風に声をかけるこも可能です。個人情報を悪用する人たちの中には、連絡先を売買して儲ける人だけでなく、その人に危害を加えようとする人もいるのですから、あなた自身を守るためには、公開前に読み返して「知らない人でもその情報だけで声をかけられる」かどうか確認するクセをつけましょう。もちろん、危ないと感じたら書き直すこと。

趣味や読んでいる本,好きな食べ物やタレントさん、よく見るテレビ番組、将来の夢など、個人を特定できない情報であなたのことを表現するのなら大丈夫です。

(2)学校のことや友だちのことをメールで

仲の良い友だちとのメールは、学校でのできごとや共通の友だちの話題が多いと思いますが、何を伝えたいかがちゃんと分かるように書きましょう。相手への思いやりさえ忘れなければ自由にやりとりしていいのですが、こんな内容はいけません。

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 ねぇねぇ、英語の○○先生ってE也をひいきしてる気がしない?
 E也ってハーフでイケメンだし、○○先生の好みだったりして☆(^ε^)
 E也も英語得意だから、当てられると喜んでるし、まじむかつく!
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先生や友だちの悪口や陰口、誰かを困らせたりおとしめたりするような「うわさ話」や「作り話」などは書かないようにしましょう。これは、メールに限らず全てのネットを使った情報発信で守りたいこと。特にメールは、相手が消さない限り送った文章が記録としてずっと残る、簡単に転送できる、という点で注意が必要です。

また、メールはストレスを増幅させてしまうこともあるので、どうしても、もやもやしたストレスが抜けないときは、仲の良い友だちと一緒にいるときのおしゃべりで発散しましょう。会えないときは、電話で会話するだけでも気持ちが軽くなります。

(3)日常のできごとをブログで

身近に起きたこと、感じたことなどを、日記のように書いて情報発信するのに適しているブログ。学校や塾でのこと、友だちのことなどを書くことも多いと思いますが、学校や塾や人の名前ほか個人が特定できる情報や、悪口、うわさ話などを書かないようにするのは、(1)(2)でそれぞれお話したとおりです。たとえふざけ半分で書いたとしても、それがきっかけで先生や友だちが傷ついたり,いじめの原因につながったりするかもしれません。誰かに迷惑をかけないか、誰にもいやな思いをさせることはないか、公開メディアで発信するときは考えなければいけません。
また。ちょっとしたいたずら心で書いたことから、事件やトラブルが起こってしまえば、あなたは責任を問われます。たとえば‥‥

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 ネットで調べ物をしていたら、爆弾の作り方を発見っ!
 今度の日曜日、材料を買い出しに行って○○公園で実験するヨ。。
 興味のある人、お昼過ぎに○○公園に集まれ~(^^)\
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これは単なる例えですが、読んだ人がリンクを貼ったり転送したりする可能性や、警察に通報する可能性すらあります。また、パスワードで鍵がかけてあるブログや許可した人しか読めないページだとしても、心配した友だちが先生やお母さんに話して大騒ぎになるかもしれません。たとえ匿名でも、事件性が高ければ警察は誰が書いたかを特定します。そのため、実際にやるつもりがなくても、こういった愉快犯的書き込みや犯罪予告で書類送検されたケースも少なくないのです。「みんなが見てる」「コピーや転載ができる」ことを肝に銘じて、誰に読まれても問題ない内容や書き方を心がけましょう。

(4)思ったこと、感じたことをリアルやつぶやきで

毎日の生活の中で思ったことを、自分のメモ風に気軽に発信できるリアル(リアルブログ)。最近は短文のつぶやきを投稿できるサイトを使う人も増えましたが、いずれも常に「誰かに見られている・読まれている」ことを意識しなければいけません。
それなのに、飲酒や喫煙などを「大人びてカッコイイこと」のように発信する人もいれば、万引きやカンニングなどを自慢げに発信する人もいます。これらはそもそもやってはいけないことですから、そのような情報を発信した結果、停学処分や大会・試合への出場停止処分といった、取り返しがつかない事態を招いてしまっています。

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 ○月×日
 親戚みんな集まって、おじいちゃんのお祝いなう。
 みんなが飲むから、私もビールで乾杯♪
 やっぱり苦くてあんまおいしくなかったけど・・・ww
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本当は"グラスを持って写真を撮っただけ"だとしても「飲んだ」と書いてしまえばアウト、「飲んだ」と書かなくても、このような写真があれば必ず誤解されるでしょう。
リアルやつぶやきは、あまりの気軽さに「言わなければよかった」と後悔することをうっかり書いてしまいがち。「他人に迷惑をかけること」「他人に嫌な思いをさせること」を書かないのがインターネットのお行儀(モラル)ですが、「自分がダメージを受けること」にならないよう気をつけるのも、重要なポイントです。